幼い頃から絵を描くことが好きだった。 画家を志し、高校時代はデッサンを習った。 川端康成作品に初めて出会ったのは、そんな十七歳の時であった。
「千羽鶴」を読んだのもその頃で、まだ焼物を始める前であったが、 作中の志野茶碗の描写は、今日に至るまで強く印象に残っている。
いま私は、作陶の大きなテーマのひとつとして「源氏物語」に取り組み続けている。 川端が翻訳を志しながら果たせなかった世界的至宝。 日本人の美意識が凝集された世界である。
日本の伝統や文化、そして四季折々に美しい風景。 「源氏物語」に描かれ、しかし次第に失われつつある美を 川端もまた自らの手による表現で世に残そうとしたのかもしれない。
私は、川端の「美しい日本の私」という言葉に照らされ、 九谷焼を通して「日本の美」を追求し続けている。
九谷雅彩「雅人窯」 谷敷 正人
受賞13回 作品買い上げ寄贈5点 東京、大阪、金沢などで個展多数 石川県能美市泉台町 九谷陶芸村にて、作陶活動中 日本工芸会正会員 川端康成学会会員
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日本工芸会正会員 川端康成学会会員 谷敷 正人 〒923-1111 石川県能美市泉台町南121 九谷陶芸村